感謝の気持ちが心を楽に
おばあちゃんの心遣い
一緒に暮らしている夫の母は、認知症を患い、
また過去の病気により視力がほとんど無いため、
要介護四の認定を受けています。
認知症を患うと、思考や判断の回路に支障をきたすため、
介護する家族は常に、何かしらのお手伝いが必要です。
休む間もなく、ご用で呼ばれたりします。
ご用を足される時も、お手伝いが必要なので、
いつもそばで見守ります。
お手洗いまで手を引くも、ご用の足されることなく、
むなしく往き来を繰り返す日もあります。
五分おきに続く日には、やはり疲れてしまいます。
ある時、お連れした後、火急の用でその場を離れました。
数分後に戻り、それから更にややあって、
つまり、お連れしてずいぶん経った後、無事にご用が足されました。
もしかして・・・と、その次もいったん外に出て、しばらく待ってみることにしました。
すると、ちゃんとご用が足されたのです。
傍で立って待っていたから、急いでくださっていたのか・・・
認知症という誰も罹りたくない病のために、
思考も覚束ない中かけてくださった、
介護する嫁への思いやりだったのだと、気がつきました。
無意識のうちだったのかもしれません。
急かされる気分だったのかもしれません。
それでも、そう感じたことで、心がほっこりと温かくなり、
お世話をする気持ちも、少し楽になりました。
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